2006年8月31日
「きのね」

先日、お稽古場で姉弟子に奨められて読み始めた、宮尾登美子の「きのね」。
仕事の待ち時間も、移動時間も、寝る前にも、そしてお風呂でも(上巻は水没しましたけど)。片時も離さず、隙あらば読んでいました。それだけ、夢中になってしまったの。
実話を元にした小説です。歌舞伎役者の家に女中として雇われた光乃という少女が、やがて自分が仕える主人に恋をして………ううっ、この先は言えないです。
ところで、実話を元にって書きましたけど、それは誰か?表紙は大々ヒントですね。
ちょっとでも、歌舞伎のことをわかっていると読み易いかもしれないけれど、わからなくても読めると思います。背景は複雑だけれど、芯はとってもシンプルな愛のお話です。こんな風に人を愛せたら…って羨ましくもあり、すっかり光乃になりきって、キュンっとなったり、ハラハラしたり、ホロリときたり。乙女心を揺さぶられます。
表紙の『助六』は本の中でも度々出て来ますが、来月私も会で踊る演目です。初めて男を演じるわけで、振りが全部入った後もず縲怩チと演じ方を悩んでいました。どうしたら、男らしく、強く、潔く、そして色っぽく演じることができるだろうって。悩んでいる時にこの本に出会って、「助六つながりだ縲怐B」なんて思いながら読んでいたら気がつきました。もっと助六に、触れればよかっただけだって。
なんとなく、今度は気持ちよく踊れそうな気がします。
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