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2006年08月23日

トリコミの話

最近は少なくなりましたが、昔は“とりこみ”がとても盛んでした。

映画館で“とりこみ”と言ったら、他の劇場にフォルムを取りに行くこと。

昔は映画1本のフィルムを複数の劇場で使っていたんです。今では考えられないですけど、離れた劇場まで前半が終ったら届けに行ったり、後半が始まりそうになると取りに出かけたり……。そんな光景が普通に行われていたんですね。

たぶん観客は1本の映画は全部繋がっている。2時間のながーいフィルムだと思っているでしょうが、そうとは限らない。実は現在前半を上映中だけど、後半はまだ届いていなくて、他の劇場からいま輸送中。自転車で。なんて事がいっぱいあったわけです。

もちろん前半・後半なんて大きな切り方ではなく、約20分毎など、1巻分だけを次々と他の劇場から持ってきて、終ったらまた他のところへさらに輸送……なんていう荒業も行われていました。

だから自転車とかバイクなどでちょっとトラブルが起きたりすると、少し上映に休憩を挟んだりしたみたい。しかも信号に捕まったとか"ちょっとのトラブル”ならいいですが、車と接触した時にフィルムの入った缶が坂を転がり、さらに缶から飛び出して黒い線を描きながらコロコロ転がってフィルムは川へ! なーんてこともたまには有ったみたいですよ。

いまは取り込みって少なくなりましたが、拡大公開されるときや、ちょっと期間が遅れて上映が始まる時などは、直接劇場の係員がその日の夕方まで上映していた劇場まで取りに行くことはたまにあります。

先日もお台場の劇場へ『日本沈没』のフィルムを取りに行ってきましたが、やっぱりちょっと緊張しますね。

これが無くなったら、劇場はただの箱になってしまうわけですから。そしてものすごく重いし。

夢と希望と感動をお届けする小さな旅ですよ(笑)。


film.jpg
いろいろな物が詰まっています。

トリコミの話 on 映画館の話 : 2006年08月23日 20:14

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