2007年05月03日
映画の審査について『世紀の光』『ツォツィ』
●アピチャッポン・ウィーラセタクン(Apichatpong Weerasethakul)というタイの監督さんがいます。
彼の作品は本国ではあまり上映されていないようですが、カンヌ映画祭や日本のフィルメックスで上映されて評価が高く、まだ若い監督なのにハッとさせるような美しく、そして奇妙な気持ちにもさせる才能をもった人です。『ブリスフリー・ユアーズ』、『トロピカル・マラディ』どれもフィルメックスで好評でした。残念ながら日本では映画館では配給先が決まらず、掛かっていないのですが。
前回の東京フィルメックスにて僕も彼の最新作『世紀の光』(SYNDROMES AND A CENTURY) を見ましたが、計算されたカメラワークが独特の雰囲気をかもし出していて、しかも別のシーンとシンクロするところがあったり、特にビックリするような話でもないのに見入ってしまう不思議な映画でした。
この作品も日本では公開されないのかなと思っていたら、本国タイでは政府の国内上映審査の際にフィルムが没収されてしまい、身動きが取れなくなったのだとか。
タイでは日本と違い、政府がフィルムの審査をしていて、今回はシーンの削除をする事を条件に上映を許可したのですが、監督が拒否したところフィルム没収になってしまったとのこと。
いま彼のサイトでは署名運動なども行って返却を求めています。
アピチャポン本人のサイト
http://www.kickthemachine.com/works/Syndromes.html
署名ページ
http://www.petitiononline.com/nocut/petition.html
●日本でも上映の規制に関しては話題になることがありますが、最近では南アフリカ映画『ツォツィ』が映倫の審査でR-15指定作品(15歳未満、中学生以下の鑑賞禁止)となりました。
この作品のストーリーは、命を大切にしない若者があることをきっかけにして自分の生き方を見直し、成長してゆく……というもの。ぜひ10代の若者に見てもらいということで再審査請求をしたが却下されたそうです。
たしかに冒頭での暴力シーンはあるのですが、こうやって再審査を請求する事自体に意義があり、それが話題にもなってゆくので興味深いですね。
実際に作品はとても丁寧に作られた成長物語で、アカデミー外国語映画賞にも輝いた秀作です。
http://www.eigaseikatu.com/title/17633/
映画の審査について『世紀の光』『ツォツィ』 on 映画感想 : 2007年05月03日 20:47
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