ジャンクションより 
ネットとシネマ、日本とアメリカの合流点から映画を語る
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2006年02月08日
アメリカでの日本映画売り上げの話
先日、「日本アニメがアメリカで売れているというのは幻想」という内容の話を、仕事ブログのほうに書きました。
Tech Mom from Silicon Valley - 日本製アニメは「東洋の魔女」時代のバレーボールか?
こう書いておきながら、ちゃんとデータをあたっていなかったのですが、たまたまそのデータを今日再度見て、面白いので簡単にまとめてみます。(なお、これは劇場売り上げだけの話です。テレビなどの話はまた別。)
Number.comというサイトで、過去の映画のアメリカでの劇場売り上げのデータが全部見られます。「日本の映画」のデータは下記にまとめてあります。
あまり昔のデータは、飛び飛びであまり信用なりませんが、とりあえず1990年代後半以降のデータから拾うと・・
アメリカで一番売れた日本映画のランキング
ポケモン 2000 (2000) 4375万ドル
ポケモン3 (2001) 1705万ドル
千と千尋 (2002) 1005万ドル
ということで、1000万ドルを超えたのはこの3作のみ。全部アニメです。ちなみに、日本の2005-6年最大ヒットの「ハウルの動く城」は471万ドル。映画コンサルタント日記のてきさす様によりますと、アメリカの「大ヒット」基準は1億ドルですので、いずれも大ヒットには程遠いということになります。
実写映画はもっと悲惨です。この時期で100万ドルを超えたのは、
Shall We ダンス? (1997) 968万ドル
1作のみ。他に四捨五入して100万ドルになんとかなるのが、
座頭市 (2004) 85万ドル
ワンダフル・ライフ(1999) 80万ドル
たそがれ清兵衛(2004) 53万ドル
ありゃぁ、これだけだ・・・
昔のものも入れると、「影武者 400万ドル」「乱 213万ドル」なんてのもありますが、このデータには「七人の侍」といった上位にあがってきそうなのがはいっていないので、参考としてだけ挙げておきます。
日本でヒットした映画だと、それなりの権利料を払うことになり、それをそれなりに売るためには、お金をかけてプロモーションしないといけない、ということになります。日本版DVDのオマケを見ると、「Shall We ダンス?」では、監督と役者さんが全米行脚してプロモーションをやった映像が出てきますが、こういうヤツです。でも、これはすごくコストがかかります。「たそがれ」も「座頭市」もほとんどプロモーションはありませんでした。それだと、インディ映画系の映画館でマニアだけが見ることになるので、マニア向けならむしろ、最初からインディ系映画のほうが安いしお客のテーストに合っていていいや、ということなのでしょう。昨年でいうと「トニー滝谷」などといった、独立系の小品のほうがアメリカではむしろ見る機会が多くなっています。
日本の映画は最近ますます面白くなっているのだけれど、日本のヒット映画をなんとかもっとアメリカで見られないものでしょうかね・・・
アメリカでの日本映画売り上げの話 on 邦画セントラル : 12:36 | コメント (0) | トラックバック
2006年02月07日
「The Longest Yard」永遠のアメリカン・スポーツの楽しみ
前にご紹介したてきさす様のブログで指摘されているように、アメリカのコメディが日本でウケるのは難しいと思います。この「The Longest Yard ロンゲスト・ヤード」も、アメリカではヒットして、日本でも公開予定だそうですが、どんなもんでしょうか・・・
アダム・サンドラーの映画って、私には笑えません。クリス・ロックもだめ。この映画の何十年前かのオリジナル版の主演、バート・レイノルズ(このバージョンにも出ている)もタイプじゃないので、普通なら食指が動かない映画なのですが、まぁスーパーボウルやってるし(ってまたなんじゃそれ)、NetflixでDVDを借りてみました。スポーツ映画シリーズですね。
結論から言うと、期待が低かった分、それほど悪くなかったです。お話は、元フットボールのスーパースター(サンドラー)が刑務所にはいることになり、いじめを繰り返す看守のチームに対抗して、囚人チームを作って試合をするお話です。
お笑いの要素としては、個性的な囚人メンバーたちが時々活躍しますが、コメディというほどお笑い指向ではありません。どちらかというと、アダム・サンドラーが、たまには自分がカッコいいヒーローをやってみたいなー、と作ったんではないかと思います。最初はハチャメチャですが、すぐにスポーツマンの精神を思い出しちゃって、カッコよくなってしまいます。
で、彼とクリス・ロック演ずるもう一人の囚人との友情がお話の軸のはずなのですが、ここは印象が薄く、やはりなんといっても見せ場は最後の試合の場面。途中で、刑務所長が八百長を持ちかけるなどのお決まりの展開なのですが、「エクストラ・ポイントでいくか、フォース・ダウンか」「あと6秒しかない、あと1ヤード!」という、アメリカン・フットボールの本来のショーアップ要素をふんだんに盛り込み、ホンモノのESPN(スポーツ専門チャンネル)のキャスターが出てきて、雰囲気を盛り上げます。
その中でも、Nellyというサタデイ・ナイト・ライブ出身のコメディアン演ずる、俊足のランニングバックがすごい迫力!誰だか知らなかったので、もしかしたらホンモノのフットボール選手じゃないかと思って、思わずIMDbで調べてしまいました。他にも巨体の囚人が看守をふっとばしたり、囚人たちが絶妙のパスプレーを見せたりなど、なんといってもこの映画の主役は、カッコつけてるサンドラーよりも、アメフトそのものではないかと思います。(ちなみに、Nelly氏は、試合前のドラマ部分でも、いい味だしています。俳優としては、クリス・ロックよりずっとうまいのでは?)
つまり、アメフトのゾクゾク要素が骨にも血管にも染み付いているアメリカ人には、たまらない楽しさなのでしょう。でも、その背景のない日本人が見て、面白いと思うのかなぁ?と疑問に思ってしまいました。
「The Longest Yard」永遠のアメリカン・スポーツの楽しみ on アメリカ映画 : 06:43 | コメント (1) | トラックバック


