2006年09月13日
「Little Miss Sunshine」負け組家族の悲しくもおかしい物語
今や、日本でも局地的に大人気を集める「40歳の童貞男」ですっかり男になった、じゃなくて男をあげたスティーブ・カレルが出ているというので、この映画、見に行ってきました。
一応コメディなのですが、「童貞男」みたいな抱腹絶倒おバカ映画ではなく、どうやらサンダンス映画祭に出たということらしく、アメリカの「勝ち組礼賛」の風潮を皮肉ったひねった笑いで、なんとなく身につまされるようなところもあり、ちょっともの悲しい気分にもなりました。
お父さんは「どうやったら勝ち組になれるか」のコーチングが仕事。自分のやり方を押しつける親父、ヒステリーを起こすお母さん、アメリカ版ひきこもりの兄、美少女コンテスト優勝を夢見るちょっと太めの妹、下品でヤク中だけど妹をとってもかわいがっているじいさん、というほとんどぶっこわれそうな家族。スティーブ・カレルはお母さんの弟で、ゲイの学者フランクという役。仕事上のライバルに恋人(もちろん男ね)も名声も取られて自殺をはかり、再発しないよう監視するためにこのこわれかけ家族に連れて来られます。妹が美少女コンテストに出場するため、これまたこわれかけの古いバン(こういうときはやっぱりフォルクスワーゲン)に全員乗って、アラバマからはるばるカリフォルニアまで旅をするお話です。旅の途中でますます負けがこんでくる家族、そしてほんとにどーしよーもない大人達の中で、唯一、この妹だけはきっとまともだ、と信じていると・・
いやいや、予断を許さない展開でした。というか、最後の最後はやっぱりそうか、という終わり方ではありましたが。そういうわけで、スカっと笑える映画ではなかったです。途中、家族どうしで怒鳴り合う場面が多く、見ているほうもイライラしてきます。でも、これってアメリカ人の家族では実はよくある光景なんですよね。日本人はあまり、これほど感情を露わにして怒鳴り合わないと思うのですが、表に出すのがアメリカ人。怒鳴り合ったあとはすっきりしてる、なんて気楽なもんじゃありません。
アメリカで言う「winner, loser」というのは、まさに日本語の「勝ち組、負け組」と同じ響きがあります。これと、「家族」という言葉が、この映画のキーワードのようです。
そんな中、自殺未遂の癒し系フランクおじさん。黙って登場する最初の場面でもう思わず笑ってしまったのは、先入観でしょうか・・・「童貞男」のバカ全開のオーバーな笑いだけじゃなくて、こんな微妙な役もやるんですね。今度は、彼がブレークした役、テレビドラマ「Office」というのも見てみよう、と思います。他の家族達も、「あー、ほんとにいるよね、ああいう人!」と思わずヒザを叩いてしまうキャラばかりでそれぞれに名演技です。やや複雑な気分で映画館を出ましたが、よくできた映画だと思いました。
<9/20>
この作品、東京映画祭で上映されるようですね。「40歳の童貞男」とは全然ちがう魅力のスティーブ・カレルを是非お楽しみください!
「Little Miss Sunshine」負け組家族の悲しくもおかしい物語 on アメリカ映画 : 2006年09月13日 00:38
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トラックバック時刻: 2006年10月08日 23:15
コメント
せっかくの一流映画も否定的にしか評論できないなんてどうしてこんな最低の映画評論家がいるのだろう。この映画を素直に見れば、多くの人に本当の勝利は好きなことにチャレンジする限り負けることなどないという作者のメッセージがわからないのだろうか。あなたのような人のコメントなど読みたくもなかった。それに家族が住むのはアラバマではなくニューメキシコのアルバカーキである。事実も間違ったまま投稿するなんて無責任でもある。
投稿者 オリーブ : 2006年12月05日 15:14
はい、大変申し訳ありませんでした。
ご指摘のとおり、私にはこの映画をきちんと評論できる力量はなく、従って映画評論を仕事とはしておりません。最低の評論家どころか、それ以下です。プロファイル欄にあるように、単なるアメリカに住む一ファンであり、日本では見られにくい映画の情報や感想を、ファン同士の情報交換として書いており、それでお金もいただいていません。無料の片手間ですので、映画の中味に関するリサーチも、ほとんどしておりません。ですから、私の言っていることは、素人考えの浅いものでしかなく、情報も確実ではありません。決して否定的に書いたつもりはないのですが、そう読めたのも、やはり筆力の不足です。全く、おっしゃるとおりで、申し訳ありません。
中味については、私が見て思ったとおりの感想ですので、これはこれで仕方ありません。浅い見方しかできない素人であることをお詫びしますが、こうしたアメリカに住む素人が見ると、こう見えた、ということは個人的な事実です。
しかし、ブログ界では、私のように、本名と顔写真を出して書けば、「専門家である」とみなされる傾向があるのは承知しております。にもかかわらず、誤解を招くようなことを書いてしまったことをお詫びいたします。
今後は、評論と間違われるような「感想」は書かないか、または書く場合には「素人の感想である」ことをいちいち明記するようにいたします。続けて読むと煩雑だと思いますが、サーチエンジンで記事をヒットする場合もありますので、続けて読んでくださっている方は、申し訳ありませんがご辛抱いただけますよう、お願い申し上げます。
投稿者 Michi : 2006年12月06日 11:21
私もここにたまたまヒットして読みました。
上の方がおっしゃるように、私も少しお粗末な描写・批評だと思いました。どこか専門科めいているのにそうではなくて・・・
中途半端。
でも、個人のブログっていうのは書く内容も表現の仕方も、全て本人の自由の場だと思うので、人がどうこう指図するのはおかしいと思います。
全世界に公開されているものだという点において、
よりよいブログ作りのためのアドバイスをするまでです。
ちなみに私はこの映画、100本くらい観たこの1年の中で
ナンバーワンヒットでした。
投稿者 cow : 2006年12月12日 07:00



