火星美人の銀幕征服計画 RSS

映画大好き火星美人が、新作公開映画やDVDを本能のおもむくまま鑑賞。試写会に応募したり、自腹で劇場に通いながら、ショウビズ界を征服させていただきます。



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2007年05月10日

15~16歳の肖像

若者が元気が良い。

というと、当たり前だが、
特に中学生が元気がいい。
あ、これも当たり前か。
(あながちそうでもない世の中であることは
 本題からそれるのでなかったことにして)

そして、邦画が元気だ。
と、これも今さら言うほどのことではないけれど、
今回言いたいことは、いわゆるよく言われる「邦画が元気」とちょっと違う。

『幸福な食卓』『バッテリー』『転校生 さよなら あなた』と
元気な日本の中学生が活躍する映画が、とにかく元気なのだ。

『幸福な食卓』は北乃きいの
「自己主張はあまりしないけど、腹で何を考えているかミステリアス」な日本型ヒロインも良いけれど、
何より勝地涼がいい。
お坊ちゃんで、自分の生きている世界が全てで、幸せと希望にあふれていて、
中学校の校区の外には、広い世界が広がっていることを知らない、
だからこそ向こう見ずだけど、明るく振る舞えるし、正直に純に生きられる、
そんな中学生をいきいきと演じていて、まさか20歳オーバーだとは思えない。
ついでにいうと、公開中の『東京タワー』でモヒカンにしているとは思えない。
社会にもまれていないからこそ、明るい。そして未来を信じて疑わない。
一筋縄ではいかない複雑な家庭事情を抱えている北乃きいとは、見事に対照的。
だからこそ、前半の重~い停滞ムードが勝地涼の出現でぱーっと明るくなる。
彼がでてから、映画は一気に良くなった気がする。
二人でクリスマスを何回祝えるか、なんて会話を真剣にしているシーンでは、
なんだか心打たれて、憧れまでしてしまった。

『バッテリー』もいい。
こちらも主人公より、キャッチャー役の子がいい。ファンタとスーパーエッセルのCMの子もいい。
(主人公はどうも岸谷五朗と天海祐希の息子に見えなかったし…)
なにより、子どもたちが全力で走っている姿が、本当に良い。
あの走りのスピードは、あの年頃でないとできない。気がする。
だって、オトナになると、全力で走ることが恥ずかしくなるし、つい振り返ってしまいたくなるんだもの。
それだけ、後ろめたいんだろうなぁ、オトナって。あと、勝手になんかしょってるんだろうな。
だから、あのころだけの特権。全力ダッシュが遺憾なく切り取られていて、本当にすがすがしい。
いまいましいほど、すがすがしい。

で、『転校生 さよなら あなた』も同じく、
「振り返らない年頃」が本当にきれいに描かれている。
特に印象に残ったのは、蓮佛美沙子が屋上へと逃げる森田直幸を追いかけるシーン。
その走る姿は、本当に躍動感にあふれている。
いつから、自分の走る姿は鈍重になって、
ジムのランニングマシーンの上にしか存在しなくなったんだろう、
そんなショックとと共に、目に焼き付いた。

この、蓮佛美沙子がホント、いい。
『バッテリー』にも出ていて、
「なんでこんなちょい役なのに、シーンが割かれているんだろう」と思ったけれど、
納得。この子すごい。
いきいきしている。純な気がする。すれてない気もする。
小田急線でこの間、ヴィトンの腕時計をつけた似たような子が大声で話していたけれど、
きっと全く違う、と思いたい。くらい、ほんといい。

15歳前後で活躍していると言えば、夏帆や新垣結衣がいるわけですが、
それらのよくテレビで見かける、もうできあがっちゃった像としての15歳ではなく、
今回上げた3本の映画に出ている15歳(を演じている)は、
まだなにもできあがってない像を持っている、希有な役者さんたち。
何も知らない、気づいていないみたいに見えるけど、ホント演技うまいんです。

とにかくみんな、向こう見ずな元気を見せつけてくれてます。
それで、こんな15歳のころは経験したことないけど
「あぁ、あのころに戻りたい」と思わせてくれる力を持っています。
ぜひごらんアレ。

しかし、なんですな、最近の邦画はとにかく人が死んじゃうんですね。
かなり見ている方はショックでかいです。
『幸福な食卓』はそれがなくて、ミスチルの曲が最後に延々流れなければ、
もっと深く記憶に刻まれたのになぁ。
『バッテリー』は死んでないけど、だからといって続編を作って欲しくないなぁ。
『転校生』は、前作を知っている人も、全く違うお話になってますので、
結末は、劇場でごらんアレ。

また元気な映画が作られることを心待ちにして、
30歳オーバーは今日もランニングマシーンの上で濁った汗をかくとします。

15~16歳の肖像 on 自腹で征服 : 02:16 | コメント (0) | トラックバック

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